- 球が池に入ったと「分かっている、または事実上確実」かを確認する(そうでなければ紛失球扱いで前打地点に戻るしかありません)
- 球が池の縁を最後に横切った地点を特定し、そこの杭の色を見る(黄=2択、赤=3択)
- 選んだ救済の「球を落としてよい地点」の要件を守ってドロップする(1罰打)
池ポチャの処置はどうすればいい?全体の流れ
池ポチャ60秒フローチャート
- YES → そのまま打てるか判定します(規則17.1b により、ペナルティーエリア内でもクラブのソールもルースインペディメントの除去も無罰です)。打つなら罰打ゼロ・次は打った球の位置から続行。打たないならQ3へ。
- NO → Q2へ。
- NO → 紛失球扱いです。規則17の救済は使えず、ストロークと距離(前打地点に戻る)のみ。1罰打・ティーショットなら次は3打目。
- YES → Q3へ。
- 黄杭 → 選択肢A(ストロークと距離=打ち直し)またはB(後方線上の救済)の2択。
- 赤杭 → A・Bに加えてC(ラテラル救済=2クラブレングス)の3択。
- ティーイングエリア → ティーイングエリア内ならどこからでもティーアップして打てます。
- パッティンググリーン → ドロップ禁止・プレース(置く)です。
- その他(ジェネラルエリア/バンカー/ペナルティーエリア) → 直前の箇所を基点に1クラブレングスの救済エリアへドロップ。
- ある → その選択肢を追加できます(罰打は掲示内容に従います)。
- ない → Q3・Q4で決めた選択肢のみ。
注意Q2を飛ばして「たぶん池だろう」で救済を受けると、実際は池の外だった場合に誤所からのプレーとなり、追加で2罰打になります。順番を入れ替えないでください。
そもそもペナルティーエリアとは?黄杭と赤杭の違い
黄杭(イエローペナルティーエリア)は2択
赤杭(レッドペナルティーエリア)は3択
杭がない池・線が引かれている場合
補足池だけでなく、委員会がペナルティーエリアと定めた深いブッシュや谷、砂漠地帯なども規則17の対象です。「水がないのに赤杭」というホールがあるのはこのためです。
処置を始める前に確認すべき3つのこと
1. 「分かっている、または事実上確実」か
球がペナルティーエリアに止まったことが分かっているか事実上確実である場合にだけ、プレーヤーは規則17.1d に基づく救済を受けることができる。(The R&A/日本語版ゴルフ規則 規則17.1c、2023年1月施行版)
- 確実と言えるケース:水しぶきを見た/同伴者2人以上が入水を目視した/池の手前も奥も刈り込まれていて他に行きようがない
- グレーなケース:着弾音だけ聞こえた/打球方向はそちらだが誰も落下を見ていない/池の周りにラフや林がある
2. 縁を「最後に横切った」地点を特定する
3. スコアカード裏とハウスルールを見る
池ポチャのルール別・処置の手順を詳しく解説
| ①そのまま打つ(17.1b) | ②ストロークと距離(17.1d(1)+14.6) | ③後方線上(17.1d(2)) | ④ラテラル2クラブ(17.1d(3)) |
|---|
| 使える杭の色 | 黄・赤とも可 | 黄・赤とも可 | 黄・赤とも可 | 赤のみ |
| 罰打 | 0罰打 | 1罰打 | 1罰打 | 1罰打 |
| 基点 | —(球の位置) | 直前のストロークの箇所 | ホールと基点を結ぶ後方線上で、球が線に最初に触れた地点 | 球が縁を最後に横切った地点 |
| 球を落としてよい地点 | — | 救済エリア内 | 必ず線の真上(横にずらすのは不可) | 救済エリア内 |
| 球が止まってよい範囲 | — | 基点から1クラブレングス・同じコースエリア・ホールに近づかない | 球が線に最初に触れた地点からどの方向にも1クラブレングス・その地点よりホールに近づかない | 基点から2クラブレングス・ホールに近づかない |
| 移動距離の目安 | 0 | 前打地点まで戻る | 後方に任意(下がるほど残り距離は伸びる) | 横に最大約2.3m |
| 所要時間の目安 | 即時 | カートで戻るぶん長い | 30秒〜1分 | 30秒 |
| 残り距離への影響 | 変わらない | 打った距離ぶん増える | 下がったヤード数だけ増える | ほぼ変わらない |
| やりがちな誤り→罰 | 打てないライで無理をして脱出失敗 | グリーンからの打ち直しでドロップ→誤所2罰打 | 線から横にドロップ→誤所2罰打 | パターや短いクラブで計測→範囲外なら誤所2罰打 |
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手順1:そのまま打てるか判定する(0罰打)
- ライ:球の半分以上が水面上に出ているか。水中に沈んでいるならまず打てません
- 足場:スタンスが取れるか。滑って転倒するリスクがあるなら中止
- 残り距離との釣り合い:1罰打を払って良いライから打つほうが、悪いライから2打かけるより期待打数は少ないことが多い
手順2:ストロークと距離(打ち直し)は打った場所で作法が変わる
- 直前がティーイングエリア → そのホールのティーイングエリア内なら、どこからでもティーアップして打てます。元のティーマークの位置に厳密に戻す必要はありません
- 直前がパッティンググリーン → ドロップではなく、元の箇所にプレース(リプレース)します。グリーンからの池ポチャでドロップすると誤所です
- 直前がジェネラルエリア/バンカー/ペナルティーエリア → 直前の箇所を基点に、1クラブレングス以内・同じコースエリア・ホールに近づかない救済エリアにドロップします(バンカーから打った球ならバンカー内にドロップ)
手順3:後方線上の救済のやり方(最重要)
- 球が縁を最後に横切った地点を特定する
- その地点とホールを結ぶ直線を、後方(ホールから遠ざかる方向)へ延長する
- 打ちやすい距離まで下がる(下がれる距離に制限はありません)
- その線の真上で、膝の高さから球をドロップする
- 球が最初に地面に触れた地点から、どの方向にも1クラブレングス以内、かつその地点よりホールに近づかない範囲に止まればOK
後方線上の救済を受けているときに、プレーヤーは後方線上から1クラブレングスほど横に球をドロップした。その球は、どこに止まったかにかかわらず、たとえ後方線上に止まったとしても誤所にある。規則14.7a に基づく罰を避けるためには、球を再ドロップしなければならない。(日本ゴルフ協会『2023年ゴルフ規則の追加の詳説』14.3b(4)/1、2023年4月追加)
手順4:ラテラル救済(赤杭のみ・2クラブレングス)
- 縁を最後に横切った地点にティーやマーカーを刺す
- パターを除く最も長いクラブ(通常はドライバー)で2つ分を測る
- ホールに近づかない側に救済エリアを取る
- 膝の高さからドロップし、救済エリア内に止まればプレー
手順5:ドロップのやり方と再ドロップ
注意「膝の高さ」は、まっすぐ立ったときの膝の高さです。しゃがんで低く落とす、肩から落とすはいずれも間違ったドロップで、訂正せずに打つと2罰打になります。
つまずきやすいポイントと対処法
ドロップ前の10秒セルフチェック5項目
- 基点は「縁を最後に横切った地点」か?(着水地点ではありません)→ 誤り=誤所で2罰打
- 杭の色を実際に目で見たか?(線がある場合は線が縁)→ 黄杭で2クラブ使えば誤所で2罰打
- 後方線上なら「線の真上」に落とすか?→ 横にずらすと誤所で2罰打(詳説14.3b(4)/1)
- パターではなく最も長いクラブで測ったか?→ 範囲を超えていれば誤所で2罰打
- 膝の高さから、体や用具に触れさせずに落とすか?→ 間違ったドロップは、打つ前なら再ドロップで無罰
「赤杭なので、この地点から2クラブでドロップします。3打目です。」
打数の数え方を間違えない
| 状況 | 打数の内訳 | 次は何打目 |
|---|
| ティーショットが池→ラテラル救済 | 1打+1罰打 | 3打目 |
| ティーショットが池→ティーから打ち直し | 1打+1罰打 | 3打目 |
| 2打目が池→後方線上 | 2打+1罰打 | 4打目 |
| ティーショットが池、救済後の3打目もまた同じ池 | 1打+1罰打+1打+1罰打 | 5打目 |
| 入水が確実でなく紛失球→前打地点に戻る | 1打+1罰打 | 3打目 |
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救済した球がまた池に入ったら
効率化・応用のコツ|クラブレングス実寸とスコア計算
自分のドライバー長→救済エリアの実寸換算表
| ドライバー長 | 1クラブレングス | 2クラブレングス | 歩幅75cm換算の目安 |
|---|
| 43インチ | 109.2cm | 218.4cm | 約3歩 |
| 44インチ | 111.8cm | 223.5cm | 約3歩 |
| 45インチ | 114.3cm | 228.6cm | 約3歩 |
| 45.5インチ | 115.6cm | 231.1cm | 約3歩 |
| 46インチ | 116.8cm | 233.7cm | 約3歩 |
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注意歩幅換算はあくまで目安です。ホールに近づかない側の境界ぎりぎりにドロップする場合は、必ずクラブで実測してください。目分量で範囲を超えると誤所で2罰打です。
どの選択肢が得か、残り距離で判断する
| 選択肢 | 罰打 | 3打目の残り距離 | 想定される番手 |
|---|
| ティーから打ち直し | 1罰打 | 380ヤード | ドライバー(実質やり直し) |
| ラテラル救済(2クラブ横) | 1罰打 | 約170ヤード | ミドルアイアン |
| 後方線上に20ヤード下がる | 1罰打 | 約190ヤード | ロングアイアン/UT |
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同じケースが黄杭だったら
注意点・リスク|日本のゴルフ場特有のローカルルール
前進4打(特設ティー・プレーイング4)は池には使えない
対岸の救済はローカルルールがある場合のみ
ドロップゾーンがある場合
注意ローカルルールは競技かプライベートかを問わず、そのコースでプレーする全員に適用されます。「知らなかった」は通用しません。スタート前の1分でスコアカード裏を読む習慣をつけてください。
規則17以外の救済は使えない
規則の「詳説」は毎年更新されている
具体例・ケーススタディ|3つの場面で処置を確認
ケース1:ティーショットが赤杭の池へ(水しぶきを目撃)
- 入水は「事実上確実」なので、規則17.1dの救済を選べます
- 球が池の縁を最後に横切った地点にティーを刺します
- 赤杭なのでラテラル救済を選択。ドライバー(45インチ=114.3cm)2本分=約228cmを、ホールに近づかない側に測ります
- 「赤杭なので、この地点から2クラブでドロップします。3打目です」と宣言
- 膝の高さからドロップ。救済エリア内に止まったのでプレー
ケース2:グリーン手前の黄杭の池に、グリーン上から打った球が入った
- ストロークと距離:直前のストロークがパッティンググリーンからなので、ドロップではなく元の箇所にプレース(規則14.6c)。1罰打で、次は6打目
- 後方線上の救済:球が縁を最後に横切った地点とホールを結ぶ後方線上にドロップ。1罰打で、次は6打目
ケース3:池の方向に飛んだが、誰も入水を見ていない
- まず暫定球は打てません。ペナルティーエリアで紛失した可能性だけでは暫定球の要件を満たさないからです(規則18.3a)。ただしラフや林での紛失、OBの可能性もあるなら暫定球を打てます
- 3分間捜索します(規則18.2a(1))
- 見つからず、入水が「事実上確実」とは言えないので、規則17の救済は使えません
- 紛失球として、ストロークと距離のみ。直前のストロークの箇所を基点に1クラブレングスの救済エリアへドロップし、1罰打
池に落ちたボールはその後どうなる?
補足自分の球を池から拾い上げること自体に罰はありません。ただし、規則17.1dの救済を受けた場合、球を拾えても「元の球でプレーを続ける」ことはできません。救済は救済として、正しい手順でドロップしてください。
まとめ|池ポチャは1罰打で終わらせる
よくある質問
池ポチャの打数の数え方は?ティーショットが入ったら何打目?
黄杭と赤杭の違いは?赤杭のほうが得ですか?
後方線上の救済のやり方は?どこにドロップすればいいですか?
ペナルティーエリアの救済で使う2クラブレングスは何センチですか?
池に入ったか分からないとき、暫定球を打ってもいいですか?
池の中の球をそのまま打ってもいいですか?
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