まな先生解説
こころ質問
すい要点整理
結論:カート道の救済は5ステップで完了します
- 救済が受けられるか確認する(球が道上にある、またはスタンス・スイング区域が道にかかっている)
- 完全な救済のニアレストポイントを決める(元の球の位置に最も近く、ホールに近づかない、障害が完全に無くなる点)
- その点にティーなどでマークする
- そこから1クラブレングス以内・ホールに近づかない範囲を救済エリアとする
- 膝の高さから救済エリア内にドロップし、エリア内に止まればプレー
補足
ゴルフ規則では、カート道は「異常なコース状態」のうちの「動かせない障害物」に該当し、規則16.1で無罰の救済が認められています(日本ゴルフ協会 ゴルフ規則2023年版)。
そもそもカート道の救済とは?なぜ無罰なのか

救済の対象は「動かせない障害物」です
- 排水溝のグレーチング(金属格子)
- スプリンクラーヘッド
- 距離表示杭、ヤーデージプレート
- カート道の縁石、人工の路肩
- 給水機やベンチ(動かせないもの)
- 自然の地面のくぼみ、木の根、砂利のない土の轍
- 境界を示すOB杭(コースの境界物のため救済なし)
- 樹木、切り株
注意
OB杭は「境界物」なので、スイングの邪魔になっても救済は受けられません。抜くこともできません。カート道と同じ感覚で処置すると誤所からのプレーになります。
救済が認められる3つの妨害パターン
| 妨害の種類 | 具体的な状況 | 救済 |
|---|---|---|
| 球が触れている | 球が道の上、または道に接している | 受けられる |
| スタンスがかかる | 両足のどちらかが道に乗る | 受けられる |
| スイング区域にかかる | バックスイングやフォローで道に当たる | 受けられる |
| 目の錯覚・心理的な不快感 | 道が近くて気になるだけ | 受けられない |
| 打球線上にある | 道がグリーンとの間にあるだけ | 受けられない(パッティンググリーン以外) |
スタンスがかかる場合の判定は「実際に構えて」行います
始める前の準備:必要なものと事前の心構え
持っておくと処置が速い3点
- ティー2本以上:ニアレストポイントと救済エリアの端をマークします。マーカーやコインでも代用できます
- 一番長いクラブ(通常はドライバー):1クラブレングスの測定に使えます。パター以外で最も長いクラブが基準です
- スコアカードの裏または規則アプリ:判断に迷ったときの確認用です
事前に押さえておく2つの前提知識
補足
カート道の上から打った場合、クラブのソールが削れるほか、球が硬い路面で跳ねて想定外の方向へ飛ぶことがあります。特にウェッジのバウンスが弾かれてトップしやすくなります。
手順を順番に詳しく解説:ニアレストポイントの決め方
ステップ1:球がある側を確認する
ステップ2:クラブを持って実際に構えてみる
- 球を置く位置が道から外れているか
- 両足が道に乗っていないか
- バックスイング・フォローでクラブが道に触れないか
ステップ3:ホールに近づかないことを確認する
ステップ4:ティーでマークして1クラブレングスを測る
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 基準点 | 完全な救済のニアレストポイント |
| 範囲 | 基準点から1クラブレングス以内 |
| 除外 | ホールに近づく側 |
| 測定クラブ | パター以外で最も長いクラブ |
| エリアの形 | 半円形(約114cm×半円) |
ステップ5:膝の高さからドロップする
注意
ドロップした球がエリア内に落ちても、転がってエリア外に出たらやり直しです。「落ちた場所」ではなく「止まった場所」で判定します。
つまずきやすいポイントと対処法
ミス1:有利な側を選んでしまう
ミス2:スタンスだけ外して球はまだ道の近く
ミス3:ドロップが高すぎる・低すぎる
ミス4:カート道の「縁石」を見落とす
効率化・応用のコツ:3分ルールを守る進め方
コツ1:待ち時間に基準点を目測しておく
コツ2:ニアレストポイントは「点」で考える
コツ3:判断に迷ったら2つの球でプレーする
- 元の状況で1球プレーする
- 救済を受けてもう1球プレーする
- どちらを採用したいかをその場で宣言する
- ホールアウト後、スコア提出前に委員会に報告する
コツ4:グリーン周りは「道の反対側」も検討する
注意点・リスク:2罰打になるケース
リスク1:誤所からのプレー
リスク2:ドロップの方法違反
リスク3:バンカー内・ペナルティーエリア内の扱い
- バンカー内:無罰の救済はバンカー内でのみ受けられます。バンカー外に出す場合は1罰打(後方線上の救済)
- ペナルティーエリア内:異常なコース状態の救済は受けられません。ペナルティーエリアの救済(1罰打)を選ぶか、そのまま打つかです
注意
ペナルティーエリア内にカート道がかかっている場合、無罰の救済は受けられません。この誤りは意外に多いので覚えておいてください。
リスク4:救済後も干渉が残っている
具体例・ケーススタディ:4つの典型シーン
ケース1:球が道の中央に止まった(ミドルホール2打目)
ケース2:球はラフ、右足だけ道に乗る
ケース3:救済を受けると木の下になる
- そのまま道の上から打つ(無罰)
- 右側にドロップして木の下から低い球で脱出する
- アンプレヤブル宣言をする(1罰打、規則19)




