まな先生解説
こころ質問
すい要点整理
アンプレヤブルの処置はどう進める?全体の流れ
- 球がペナルティーエリア(赤・黄の杭や線の内側)の外にあるかを確かめる
- 自分の球かどうかを確かめる
- 救済方法を選ぶ(1罰打の3つから。バンカー内なら2罰打の方法も選べる)
- 膝の高さからドロップし、救済エリアに止まったら打つ
- スコアに罰打を1打(バンカーの外に出したときは2打)足す
| 方法 | 罰打 | 基準の地点 | 救済エリア | ホールに近づける? | 元の球の位置が必要? | 別のコースエリアに出られる? | 落とし穴 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 打ち直し(19.2a) | 1 | 前に打った場所 | 前の箇所から1クラブレングス(ティーショットならティーイングエリア内) | 近づけない | 不要 | 出られない(前と同じエリア) | それまでに進んだ距離がなくなる |
| 後方線上(19.2b) | 1 | ホールと球を結んだ線の後方 | 線上にドロップし、最初に触れた地点から全方向1クラブレングス | 元の球より近づけない | 必要 | 出られる | 旧ルールの「基点方式」でドロップすると誤り |
| ラテラル(19.2c) | 1 | 元の球の箇所(木の上なら真下の地面) | 基点から2クラブレングス | 基点より近づけない | 必要 | 出られる | ドロップ先がバンカーになることも |
| バンカー外(19.3b) | 2 | ホールと球を結んだ線の後方 | バンカーの外の線上で、最初に触れた地点から1クラブレングス | 元の球より近づけない | 必要 | バンカーの外に出る | 罰打が2打になる |
アンプレヤブル(アンプレアブル)とは?使える場所と使えない場所

決めるのはプレーヤー本人だけ
ペナルティーエリアでは使えない(規則17で処置)
| エリアの種類 | 選べる救済(1罰打) |
|---|---|
| イエロー(黄) | ストロークと距離/後方線上 |
| レッド(赤) | 上の2つ+ラテラル(2クラブレングス) |
注意
似た救済でも、基点を間違えて違う場所から打つと「誤所からのプレー」になります。ストロークプレーでは2罰打です。先に「球はエリアの中か外か」を確かめてから、基点を決めましょう。
紛失球との違い
始める前の準備:クラブレングスとドロップの基本
- クラブレングス:パターを除いて、バッグの中で一番長いクラブの長さです。多くの人はドライバーになります。
- ドロップ:膝の高さから、真っすぐ落とします。投げたり、回転をかけたりしてはいけません。
- 使う球:元の球でも、別の球でもかまいません(規則14.3a)。木の上から取れない球でも、自分の球だと確認できれば、別の球で救済を受けられます。
- やり直し:救済エリアの外に止まったら、もう一度ドロップします。2回目も外に止まったら、2回目に球が最初に触れた場所に置きます(規則14.3c)。
補足
図つきの公式解説は、日本ゴルフ協会のゴルフ規則オフィシャルガイド(2023年1月施行)で確認できます。
アンプレヤブルの処置手順:4つの方法を順番に解説
① 打ち直し(ストロークと距離・規則19.2a)
- 直前のショットを打った場所を確かめる
- その場所から1クラブレングス以内で、ホールに近づかないところにドロップする
- 1罰打を足して打つ
② アンプレヤブル 後方線上の救済(規則19.2b)
- ホールと元の球を結んだ線を、球の後ろへ伸ばして考える
- その線の上で、打ちやすい場所を選ぶ(後ろなら距離の制限はない)
- 線の上に直接ドロップする
- 球が最初に地面に触れた地点から1クラブレングス以内に止まればOK。どの方向でもよいが、元の球よりホールに近づかないこと
注意
ネット上には、2019年の「基点を決めて1クラブレングス」という説明が残っている記事もあります。いまの規則は2023年1月施行版なので、線上に直接ドロップしてください。
③ ラテラル救済(2クラブレングス・規則19.2c)
- 元の球がある場所を基点にする(木の上なら真下の地面)
- 基点から2クラブレングス以内で、基点よりホールに近づかない範囲を決める
- その範囲にドロップし、範囲の中に止まればOK
④ アンプレヤブル バンカー内なら2罰打で外にも出せる(規則19.3)
つまずきやすいポイントと対処法
木の上のボールはゴルフルールでどう扱う?
注意
球を取ろうとして木に登ったり揺すったりすると、ケガのもとです。自分の球だと確認できれば、取らずに別の球でドロップできます。
ラテラル救済で別のコースエリアに入る
元の球の位置が分からないとき
| 状況 | 打ち直し | 後方線上 | ラテラル |
|---|---|---|---|
| 球が見つかり、自分の球だと確認できた | ○ | ○ | ○ |
| 球が見つからない・確認できない | ○(紛失球として) | × | × |
効率化・応用のコツ:ライ別の判断チャート
- 球はペナルティーエリア(赤・黄)の中にある?
- はい → 規則17で処置する(アンプレヤブルは使えない)。そのまま打てば罰なし
- いいえ → 2へ
- 自分の球だと確認できる?
- いいえ → 紛失球。使えるのはストロークと距離(1罰打)だけ
- はい → 3へ
- 球はバンカーの中にある?
- はい → 4つから選ぶ:バンカー内の後方線上(1打)/バンカー内のラテラル(1打)/打ち直し(1打)/バンカー外の後方線上(2打)。あごが高く、出せる自信がないなら外に出すのも候補
- いいえ → 4へ
- 球は木の上にある?
- はい → 真下の地面を基点にラテラル(1打)。真下が茂みなら、後方線上や打ち直しも考える
- いいえ → 5へ
- 2クラブレングス以内に打てるライがある?
- ある → ラテラル(1打)。ホールに近づかないこと、バンカーに入らないことに注意
- ない → 6へ
- 後方線上に、障害物のない場所がある?
- ある → 後方線上(1打)。線上に直接ドロップする
- ない → 打ち直し(1打)。前に打った場所に戻る
後方線上は「得意な距離」まで下がれる
林の中では「出す方向」も確認する
注意点・リスク:誤所や規則の取り違えに気をつける
- 誤所からのプレー:救済エリアの外から打つと2罰打です(規則14.7)。大きく有利になるような重大な違反は、訂正しないと失格になることもあります。
- ペナルティーエリアとの取り違え:池の中の球には規則19は使えません。
- ローカルルール:ドロップゾーンなど、コース独自の救済が決められていることがあります。スコアカードやクラブハウスの掲示を確認しましょう。
- ケガ:木の根元や岩の近くから無理に打つと、手首やクラブを痛めることがあります。
- プレーの遅れ:迷う時間が長いと、後ろの組を待たせてしまいます。
注意
公式競技のストロークプレーで処置に迷ったときは、規則20.1c(3)により、2つの球でプレーを続けられる場合があります。そのときは、スコアを提出する前に必ず委員会に報告してください。
具体例:アンプレヤブルの打数は何打目?ケース別の計算
アンプレヤブルの打数の数え方
- 1打目が打てない場所に止まった → 1+1+1=3打目
- 2打目がバンカーに入り、2罰打で外に出した → 2+2+1=5打目
ケース別の打数比較表
| ケース | そのまま打つ | ラテラル | 後方線上 | 打ち直し | バンカー外(2罰打) |
|---|---|---|---|---|---|
| ティーショットが木の根元 | 2打目 | 3打目 | 3打目 | 3打目(ティーから) | — |
| 2打目がバンカーのあご下 | 3打目 | 4打目(バンカー内) | 4打目(バンカー内) | 4打目(2打目の場所から) | 5打目(バンカーの外) |
| 3打目が林の中 | 4打目 | 5打目 | 5打目 | 5打目 | — |
そのまま打つのと救済、どちらが得?
- 成功:そのまま打った1打で、普通のショットと同じくらい前に進む
- 失敗:球はほとんど動かず、結局1罰打の救済を受ける
- 救済する:n+1(罰打)+1=n+2
- そのまま打つ:p×(n+1)+(1−p)×(n+3)=n+3−2p
バンカーのあご下なら「出せる確率」で選ぶ
補足
この計算には、2回続けて失敗するケースやOBになるケースは入れていません。実際のリスクは計算より大きくなりやすいので、迷ったときは救済を選ぶほうが打数は崩れにくいです。




